第4回東アジア経済交流推進機構総会

北九州市長の提案


○ 冒頭あいさつ

 北九州市長の北橋です。

 はじめに、今回の東アジア経済交流推進機構総会の開催につきまして、夏(カ)市長をはじめ、青島市政府、青島国際商会の関係者のご尽力に対しまして厚く御礼を申しあげます。

 

○「環黄海ACTION」提案の経緯

私たち東アジア経済交流推進機構10都市を包む「東アジア経済圏」は、北米経済圏、欧州経済圏と並ぶ世界の三大経済圏の一つとして、また潜在的な成長力が大きいこの地域は、世界経済の成長エンジンとしての役割を担っています。

現在世界経済はWTOなど世界規模での自由貿易体制の確立が進められている一方、EUやNAFTAなどの地域自由貿易の体制が整えられてきています。しかし、東アジア経済圏の中核である日中韓の経済における地域統合はまだ制度的に進んでおりません。昨年度の第2回日中韓サミットにおいて、三カ国のFTAについての産学官共同研究が合意されているものの、国家間のFTAやEPAは締結及び発効までには長い時間を要します。

そこで、法的拘束力のある条約が整備される前に、地方レベルの都市間交流の一環として取り組める実務的な課題解決の方法として、本市が提案したものが「環黄海ACTION」です。会員都市の個々の企業が抱える諸問題を各都市が改善し、会員都市間における経済自由化と同様の効果を挙げる仕組みとして、今回会員都市皆様のご理解の下で取り組んでいます。

 

○北九州市の将来発展に向けた取組み

現在、北九州市では、2020年度に向けた北九州市の将来を支える鍵として、「環境」と「アジア」の2つをキーワードとして掲げています。

今年6月には、これら2つのキーワードを具現化する取組みの柱として、日本の低炭素化技術を集約し、パッケージ化して、海外に輸出する「アジア低炭素化センター」(通称:アジアグリーンキャンプ)を開設しました。本市内企業と共同で、中国国内工場において、省エネ技術を導入し、温室効果ガス削減に向けた実証実験を行います。

また、先進の水循環システムの技術開発や運営実証の拠点となる「ウォータープラザ」が市内に完成します。ウォータープラザでは、官民がそれぞれ有する技術やノウハウを結集し、事業化に向けた実証研究を進めるとともに、ショールームとして情報発信や技術普及を図ります。今後、水に関する世界の多様なニーズに応えるべく、取り組んでまいります。 

これらの環境やアジアに向けた本市の取組みを積極的に推進するため、本市をアジアに向けた「環境国際戦略総合特区」として認定するよう国に働きかけています。

この中で、今回の「環黄海ACTION」を通じていただいた、各会員都市企業からの規制緩和等の要望についても併せて提案させていただいたところです。

 

○北九州市からの更なる提案

 今回、この「環黄海ACTION」の作業を通じて、地元企業の要望や会員都市の企業の要望をできる限り改善したいと考えております。

今回の調査で各都市の企業より寄せられた課題・要望に対し、対象都市が一つ一つ丁寧に回答を行い、行動計画を実現することで、会員10都市の企業の信頼を得、10都市が他に先駆けて貿易・投資の魅力的な地域となるものと確信しています。

○貿易・投資に関する10都市の相談窓口のネットワーク化

 現在、本市では、北九州市貿易振興課、JETRO北九州、北九州貿易協会が共同運営する、貿易や投資に関するワンストップセンター「KTIセンター」を設置しています。

 このKTIセンターでは、海外情報の提供や貿易・投資に関する相談窓口を設け、地元企業の国際ビジネスを支援しています。

また、同じ施設内に大連市政府、烟台市政府等に在外事務所を設置していただいているところです。

 私は、東アジア経済交流推進機構の全加盟都市に同じような貿易・投資相談窓口を設置し、KTIセンターを基軸にしたネットワーク化を構築することを提案したいと思います。

これにより、東アジア経済交流推進機構10都市間の経済交流が更に活発化していくのではないでしょうか。

○まとめ

結びに、東アジア経済交流推進機構を基盤とする国境を越えた我々都市間の活動が、環黄海地域における経済自由化を実現し、広くは東アジア全体の繁栄と発展に資すること期待して、私の発言とさせていただきます。

ありがとうございました。